かつては高金利通貨として、個人投資家から高い人気を誇っていた豪ドル。2008年8月以降、7.25%から3.00%までの利下げを余儀なくされ、高金利通貨としての魅力は薄れていたが、先進国の中でも一番乗りで、2009年10月、11月とたて続けに利上げを実行した。まったく市場は予想していなかったが、なぜオーストラリア経済が、他の先進国が出口政策を模索する中で真っ先に抜け出したのか?財政が安定しているだけに経済成長が反転すれば投資する魅力が十分の通貨である。今後のオーストラリア経済の展望と豪ドルの動向を探る。
広大な国土に形成する多民族国家 毎年12万人の移民を受け入れる
オーストラリアの本土は、島としては世界最大であるが、大陸としては最も小さい。
距離は、南北約3,700キロメートル、東西約4,000キロメートルに及ぶ。
面積は769平方キロメートルで、ロシア、カナダ、中国、米国。ブラジルに次いで6番目に大きい。
平均標高は330メートルしかなく、諸大陸の中で最も低い。
最高峰のコジアスコ山でさえ2,228メートルしかない。
海洋の領土は、世界で3番目に広く、3つの海洋にまたがり、およそ1,200平方キロを占めている。
この広大な大陸の統治形態は、6つの州と準州、特別地域の政府および、700の地方自治体からなっている。
オーストラリアの人口は2,100万人超である。
ほぼ4人に1人が外国生まれである。
オーストラリアの移民政策は、人種、文化、宗教などの理由で差別をしていない。
毎年12万人を超える移民を受け入れており、2006年〜2007年にはおよそ19万3,000人の移民を受け入れている。
過去40年の間に、出身国には大きな変化が生じている。
1960年代は新しい移民の45%がイギリスあるいはアイルランド生まれだったが、2006年〜2007年度には、この数字が17%に減少した。
2006年〜2007年度に入国した移民の10%以上は中国からで、1995年以来、アフリカと中東からの移民も20万人を超えている。
2006年の国勢調査では、海外生まれは多い順にヨーロッパが約212万2,000人、アジア太平洋地域が約170万6,000人、アフリカ・中東地域が約44万3,000人、アメリカ大陸から約18万人となっている。
すでに多民族国家の様相を呈している。